2021年11月4日木曜日

【開催報告】 SPart若手勉強会 「予防医学と健康増進/ヘルスメンテナンス」 2021.11.4

 参加者は、指導医3人、専門医2人、専攻医2人 初期研修医3人、学生2人の12人でした。


レクチャー:「予防医学と健康増進/ヘルスメンテナンス」 
ハーモニークリニック 高橋毅先生

高橋先生より予防医学と健康増進/ヘルスメンテナンスに関してのレクチャーをしていただきました。

ヘルスメンテナンスというと皆さん何を思い浮かべますか?
健診とか予防注射などを思い浮かべると思うのですが、ヘルスメンテナンスの4要素というものがあってその中にはカウンセリングなども含まれているんですよね〜家庭医療学では行動変容などを扱うこともあり親和性があり、ぼくらの得意分野でもあります。



予防医療こそ「利益が害を上回る明確な根拠が必要」とEBMの父 David Sackettも言っていますが、いうなれば予防医療は「おせっかい医療」かもしれませんね。

ヘルスメンテナンスのためのリソースにはどんなものがあるでしょう。
よく使われるのがアメリカのUSPSTF(U.S.Preventive Services Task Force) ⽶国予防医療サービス専⾨作業部会ですよね。スマホのアプリにもなっていて筆者もよくお世話になっています。ただアメリカと日本の違いも多々みられるので検査内容はよく吟味が必要です。日本でも亀田クリニックや滋賀家庭医療学センター様から便利なリソースが掲載されており、とても勉強になりました。

高橋先生からみる日本の健診システムの問題点も共有してもらいました。
個人の問題というよりもシステムの問題が大きいのかもしれないですが、家庭医が最も予防医療に力を入れていることは間違いないのでこれからも研鑽を積んでいくしかないですね!!



機会を逃さない予防医療!まさにこれだと思います。忙しい外来や入院したタイミングなどでコツコツと予防医療を提供していくことがぼくらには求められているんですね^^

振り返り
専攻医1名の先生、研修医2年目の先生から2事例を検討しました。脳梗塞後の方の多職種協働の症例と小児科の複雑困難症例を扱いました。多職種協働に関しては「多職種連携コンピテンシー」や「サーバントリーダーシップ」などの話題で盛り上がりました。小児科の複雑困難症例に関しては家庭内暴力などもある非常に難しい症例で、こちらも多職種で協働し、1人で抱え込まないことが大切で、燃え尽きないことも医療者自身のケアとして大事という話をしました。

今年度SPartの若手勉強会は毎月第1木曜日 20時開始(予定) 

内容 ■専攻医&研修医の振り返り ■ベテラン&若手指導医のレクチャー ゆるーく、継続性のある会にしていきたいと思っていますので、ぜひ埼玉にゆかりのあるベテランの先生方、研修医の先生、学生さんの参加をお待ちしています!

次回開催は12月2日(木)20:00~ (予定)  
埼玉医大総合診療科熊川先生のレクチャー予定です!
乞うご期待!
文責:石川