2023年10月8日日曜日

【開催報告】2023.10.5「システムに基づく診療」田中政任先生

 9月まで暑かったのに、10月になったら急に寒くなってきました。私ははじめて稲🌾の花粉というものを経験し、鼻水が止まらない日々を過ごしております。それはさておき、本日はSPart若手会を牽引し続けている狭山厚生病院の田中政任先生に、「システムに基づく診療」についてレクチャーをお願いしました。研修医1名、専攻医2名、専門医・指導医2名の5名の方々に参加していただきました。以下に、内容抜粋していきたいと思います。

★エントリー

(総合診療専攻医)4. 連携重視のマネジメント

(家庭医療専攻医)13. システムに基づく診療

★概要

一度は読むルーブリック、でもいまいち何を書けばいいか掴めない、と感じます。「診療組織内のシステムの課題を分析」とは、具体的にどんなことをすればいいのでしょうか。


「待ち時間」を例に考えてみましょう。まずは課題をあげ、そこに対する分析をします。その際の雰囲気は重要であり、多職種と問題意識を共有できているかや、改善意欲があるかどうかを理解しておくことも重要です(それが一番難しかったり…)。また、課題がわからないと精神論になることも多く、体系的・持続的な改善方法にならない可能性が高くなります。


ここでPDCAサイクルを回します。特にPlanが重要であり、今回の例でいう「待ち時間の短縮」を達成するために、モレやダブりがなるべくないように細分化しましょう!
MECEs:Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive
・モレの部分が原因があった場合 → 原因がわからない
・ダブりの部分に原因があった場合 → どの原因にアプローチをしたらいいか不明瞭


実際に書き出す方法はKJ法が多いかもしれないが、モレなくできているかの把握がしづらい弱点があります。そこで紹介されたのがRCA(Root Cause Analysis)5回以上繰り返すと良いそうで、これによりどんどん階層構造を意識することができる利点があります。


KJ法やRCAで書き出したら、現実的に改善できそうで実行した時に得られるインパクトが大きいものを原因と仮定し、PDCAサイクルを回しましょう!仮定した原因と結果の両方をCheckし、Next stepに繋げたらPDCAサイクルをもう一周回せるかもしれません。


https://hospital.luke.ac.jp/about/graph/index.html
私たち専攻医ならでの目線もあるかもしれません。でも自分たちだけでは気づけない視点もあるかもしれない。ポートフォリオを書くという点では上記サイトが参考になります!

★まとめ


★次回予告
2023年11月2日(木)20時〜
鹿浜診療所 平山陽子 先生
(資格)プライマリ・ケア連合学会認定 家庭医療専門医・指導医