2024年2月18日日曜日

第8回SPart埼玉勉強会@【現地】川口診療所 開催のお知らせ

 


今年も開催します

2023年度 第8回SPart埼玉勉強会

今年度のテーマは「メンタルヘルス」です。埼玉県内の家庭医療専門医研修プログラムで研修、家庭医療専門医でもある 佐藤 順紀 先生をお迎えして、実践的でかつ家庭医/プライマリ・ケア医に身近に感じられるメンタルヘルスを事例をもとにセッションを行います。

また、後半は「SPartゆるトーク【現地ver】」を開催! 将来のこと、キャリア相談、その他なんでも。ゆるーく対話を楽しむ時間もご用意しています。

埼玉県にゆかりのある方はもちろん。そうでない方も、ぜひお越しください。

今回の会場は埼玉県川口市にある、医療生協さいたま 川口診療所 が会場です。
コミュニティスペースを要したステキな診療所です。会場も楽しみにお越しください。

参加登録フォームはこちらからです。参加登録フォーム
医師、医学生だけでなくプライマリ・ケアに関わる皆さんも参加できます。

尚、この勉強会は日本プライマリ・ケア連合学会の研修会単位付与の研修会となっています。専攻医の皆様もぜひご参加ください。
■専門医・認定医更新のための単位    2単位
■Off-the-jobトレーニングの認定単位    2単位 領域:臨床

ご参加お待ちしています!!



2024年2月14日水曜日

【外部活動報告】第19回若手医師のための家庭医療学冬期セミナー

冬もあと少しですね。我々SPartが若手家庭医の聖地、冬セミへ発表してきました!どんなワーキングセッションをしたか気になりませんか!? 一部ご紹介しましょう!夏セミ(https://saitamaspart.blogspot.com/2023/08/35.html)に引き続き、関野チャプレンとのコラボレーション企画となっています。ぜひ前回のBlogも一緒にご覧ください!


日本版ACP(https://acp-japan.org/)について触れました。対話の重要性が強調され、本人の価値観や気持ちを言葉にすることの支援することが求められています。医療行為を決めるのがACPではないんだよ、ってことを再認識できるわかりやすい定義だと思います。


「対話」というのは実際にやろうとすると難しいと実感します。以前の関野チャプレンの講義でもあったように、自己開示することは相手の懐に入る時に有効だと思います。自分の失敗談を話してから後輩を指導するとかも似たようなやり方だと思います。対話を重ねていくために医療者側の自己開示が重要であり、もっと言えば支援する側としては自分自身の価値観を知ることもACPの実践に影響すると考えました。そのため、今回はACPを行う医療者側に焦点を当ててみようという企画です。Groud ruleは「The Safe House」っていうのを紹介しました。傾聴・共感・守秘・無条件の受容があって初めて信頼のドアが開く。かっこいい…


今回のアイスブレイクはプルチックの感情の輪(https://swingroot.com/plutchik-emotion/)を用いて感情の表出を支援しました。医師として正しいことに囚われがちになる時もありますが、当然に感じる感情や葛藤がここでは共有されました。Negativeな感情もここではOK、というGround ruleに則った温かなグループワークになりました。この後、模擬症例または実症例を用いて、もし自分が経験した場合に、抱くであろう感情、思いを共有してもらいました。学生から指導医まで様々な背景を持つ方々に参加していただき、新たな発見や気づきも多くありました。


ここから関野チャプレンの講義になります。医療従事者はこれくらいしか対話の時間を取れていないことは、改めて再認識しなくてはなりません。「困ったことはあるけど言えない」と思っている人が大半だと思います。時間に制約がある以上簡単に変えられることではありませんが、そこは認識して取り掛かる必要があります。


左の言葉をよく聞くと思います。人生の最後にかけられる言葉がそれであっていいのか、「生まれた時を思い出してみてください」という言葉が途中ありましたが、亡くなる時も同じように「ありがとう」と言ってあげたい、そんな言葉をかけてあげたいと思いました。



「Internal Family System /内的家族療法」については2024年1月のBlogをご覧ください(https://saitamaspart.blogspot.com/2024/01/202414spart.html)。自分たちもワークで出たように様々なパーツが存在して思考が形成されています。癒しが起きる時はどんな時か、スピリチュアルペインなどにも繋がる考えを教えてもらいました。


医療者の多くはCUREに長けた人が多いと思います。ただ近くにいても意味がない、無力なのではないか、と感じるかもしれません。CAREの第一歩は共に居ることです。手を握り横にいたら、何か変わるのかもしれません。「あなたに会いに来ました」「あなたの患難を教えてください」と聴き、自己開示しながら対話を積み重ねることで、物語が形成されていく過程を短い時間でしたが体感することができました。

<まとめ>
いかがだったでしょうか?約1年にわたりコラボをしていただいた関野チャプレンとは残念ながら一度お別れとなってしまいますが、SPartにとって実りの多い時間でした。本当にありがとうございました。次回SPartはゆるトークでお会いしましょう!

ゆるトーク第3弾!

今回のテーマは 埼玉のプライマリ・ケアを語ろう

埼玉県の初期研修医状況
埼玉ローカルネタ
埼玉の給料事情 
埼玉開業医事情
埼玉あるある など

埼玉県内のプライマリ・ケアに関わる家庭医/総合診療医が、
ゆるく語れる場を提供します!
 アルコールも持参可! お気軽にご参加ください!

日時:2024年2月19日(月)
  21:00~22:00   

※Zoomミーティングで開催します

参加対象:埼玉県にゆかりのある総合診療医(専攻医、指導医)
  総合診療を志す研修医・学生さん など
参加費:無料
応募フォーム:参加希望はこちらから登録してください
※当日のZoomURLは応募登録後に表示されます※

2024年1月6日土曜日

【開催報告】2024.1.4 SPart新年会

<はじめに>

新年明けましておめでとうございます。今年度もSPartよろしくお願いします。

昨年に引き続き、牧師/チャプレン関野和寛による新年会で2025年の幕開けとなりました!前回の話についてはブログ(https://saitamaspart.blogspot.com/2023/02/2023.html)をご覧ください!

理学療法士1名、社会福祉士1名、研修医1名、専攻医4名、指導医4名の合計11名の方々に参加していただきました。年明け早々にありがとうございます。

今回は前回の続きの部分として、「Internal Family System /内的家族療法」についても触れていただきました。言語化が難しい分野ですが、少しでも伝わればと思い綴ります…

<概要>

日本ではまだ馴染みの少ないチャプレンですが、アメリカでは軍隊・警察・病院など至る所にチャプレンがいます。例えばメジャーリーグではすべてのチームにいるようです。


みなさん箱根駅伝は見ましたか?毎年恒例のこの光景から、箱根駅伝に観るチャプレンシーについて語ってくださいました。身体に起きていることは同じでもチャプレンがいるのといないのは左右の違いが生まれる。ここにチャプレンがいる意義を感じる、と話してくれました。




ここで本日のテーマ「Internal Family System /内的家族療法」です。セルフの中でいかにパーツがぶつかっているか、例を出しながらイメージを膨らませていきました。両価性のある言葉が本人より出ることに戸惑う場面もありますが、パーツが垣間見えていると察すると了解しやすいかもしれないなと思いました。


死に晒されたパーツを自分の中で認めることができれば癒しが生まれるかもしれません。水平軸を生きる者は教師であり、怖いことではあるが「今死を前にしてどう思っているか」を尋ねパーツを引き出すことが重要だと語ってくれました。これがスピリチュアルケアなのではないか、と考えます。


最後、症例をもとにSufferingについて説明がありました。WHOが定める緩和ケアの中にもあるSuffering(苦痛)という言葉について、”患難”という意訳でした。個人的にはしっくり来ましたね。質問でもあがりましたが、患者中心の医療(PCCM)に出てくるillnessとdiseaseのような感じともしかしたら似ているかもしれないとディスカッションになりました。

<まとめ>
いかがだったでしょうか。個人的には冒頭でチャペルからアカペラがあったのが好きでした。ブログに表せないのが残念です…しかし、チャペルから聞こえずともアカペラを聞くチャンスが…あれなんか京都の方から鐘の音が…?


「チャプレン×家庭医が送るACP」聴診器では聞こえない「あなたの」心の声に耳を澄ませる、冬の陣


<次回予告>
2024年2月1日 20時〜21時30分(本番と一緒の時間構成です)
第19回若手医師のための家庭医療学 冬季セミナー 大予演会

冬セミの場所は京都の現地開催です!投稿者もスタッフの一員として関わらせていただいてます。オンデマンドは残念ながら我々のセッションは行わないので、現地参加が難しい方はぜひこの予演会で、SPartが送るセッションをプレセミナーとしてぜひ味わっていってください!1人でも多くの人に参加いただけると、予演会としてありがたいですし、素晴らしいセッションを多くの人に届けたいと思ってます。

最後まで読んでいただきありがとうございました。今年もよろしくお願いします!


2024年1月5日金曜日

【ご案内】SPart埼玉 オンラインゆるトーク 2/19(月)開催します!

 ゆるトーク第3弾!

今回のテーマは 埼玉のプライマリ・ケアを語ろう

埼玉県の初期研修医状況
埼玉ローカルネタ
埼玉の給料事情 
埼玉開業医事情
埼玉あるある など

埼玉県内のプライマリ・ケアに関わる家庭医/総合診療医が、
ゆるく語れる場を提供します!
 アルコールも持参可! お気軽にご参加ください!

日時:2024年2月19日(月)
  21:00~22:00   

※Zoomミーティングで開催します

参加対象:埼玉県にゆかりのある総合診療医(専攻医、指導医)
  総合診療を志す研修医・学生さん など
参加費:無料
応募フォーム:参加希望はこちらから登録してください
※当日のZoomURLは応募登録後に表示されます※






2023年12月10日日曜日

【開催報告】2023.12.7 多様な診療の場に対応する能力 沖縄県立八重山病院 板垣健介先生

寒くなってきました。どうにかして暖かくしたい一心で沖縄より板垣先生に依頼しました。そして今回はじめての試みとして、総合診療専門研修の7つの資質・能力(コンピテシー)を取り扱うレクチャーを行なっております。神奈川→埼玉→兵庫→埼玉→沖縄と全国各地での診療経験を積んでいる板垣先生にしか話せない内容となっています。本日は途中参加を含め、初期研修医1名、後期専攻医5名、指導医4名、チャプレン1名(最後に改めて述べます!)の合計10名の方々に参加いただきました!以下、抜粋です。

★エントリー

(総合診療・家庭医療専攻医)7. 多様な診療の場に対応する能力(コンピテシー)

★概要

あまりに抽象的すぎて何が達成されたら目標に到達できるのか疑問でした。また、みなさん「コンピテシー」という言葉の意味は知っていますか?

医師のコンピテシーは、「知識、技能、価値観、態度などの複数の要素を統合した、医療専門家の観察可能な能力」、「患者個人と社会の利益のために、日々の実践において、コミュニケーション、知識、技術、臨床推論、情緒、価値観、振り返りを習慣的かつ思慮深く用いること」、つまり医師としての行動特性を指します。具体的な行動そのものに着目するのではなく、行動の基となる価値観や思考・性格などの要素を重要視する点が特徴です。

知識・スキル・コンピテシーの違いについて気管挿管を例に考えるとわかりやすいですね。

AIに聞いてみたシリーズ。多様な診療の場に対応する能力=多岐にわたる患者のニーズにこたえ、包括的で効果的な医療を提供するために必要な能力。画像にするとこうなるようです(イケメン・可愛いなど素晴らしい感想が飛び交いました)。

総合診療に進む人は必ず言われた?であろう言葉の数々には、この理由があったのかもしれません。中小規模の医療機関で研修をするのは、日本特有の事情かもしれませんね。

「多様な診療の場での診療の場に対応する能力」をコアと考え、どのような場にあっても残り6つのコンピテンシーを場のコンテキストにあわせて発揮することができる、他の6つのコンピテンシーが統合されて「多様な診療の場での診療の場に対応する能力」というコンピテンシーが成り立つのだと思います。 by 板垣健介(図・言葉ともに秀逸すぎて転載しています)


総合診療Ⅰ・家庭医療Ⅰで学ぶ医療機関は理想郷(コンピテシーの網羅性、臨床能力向上)。離島バージョンもあり。個人的には自分自身の見つめ直しの良い機会となってます…

★まとめ

その環境と人々が医師のコンピテンシーをつくり、その医師のコンピテンシーがその環境と人々を豊かにする by 板垣健介(秀逸すぎて再び転載しています)

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今年度もお世話になりました。来年度の予告ですが、最初からスパート(SPart)します!
昨年度大好評であった「関野チャプレン」に新年のご挨拶をいただきます!そもそもチャプレンって方はhttps://saitamaspart.blogspot.com/2023/02/2023.html をご覧ください。
★次回予告
2024年1月4日(木)20時〜
今年のテーマは「内的家族システム」について語っていただきます。当日来れないよ、って方はポスターが去年と4つ程度変わっていますので、それを見つけて脳トレとして活用ください。