2023年8月14日月曜日

【ご案内】SPartオンラインゆるトーク企画 開催します!

 

今回は埼玉県好きの皆さんに、オンラインで語れる場『SPartオンラインゆるトーク企画』を開催のご案内です。
これからのキャリアのこと、悩みや思いを語れる場になります。
埼玉県内の家庭医療/総合診療研修プログラムについてもご紹介できます。
埼玉県にゆかりのある方も、ない方も、ご興味ありましたら参加してください。

<開催要綱>
日時:2023年9月16日(土)20:00~21:00 (延長の可能性もあり!!)
参加方法:オンライン(Zoomミーティングを使用します)
参加費:無料
参加対象:埼玉県が好きなひと
・埼玉県にゆかりのある総合診療医 (専攻医、指導医)
・総合診療を志す研修医・学生さん など
参加申込はこちらのフォームからお願いします。


2023年8月13日日曜日

【外部活動報告】第35回 学生・研修医のための家庭医療学夏期セミナー

http://www.jpca-srs.umin.ne.jp/wp/kasemi/%e7%ac%ac35%e5%9b%9e%e5%ad%a6%e7%94%9f%e7%a0%94%e4%bf%ae%e5%8c%bb%e3%81%ae%e3%81%9f%e3%82%81%e3%81%ae%e5%ae%b6%e5%ba%ad%e5%8c%bb%e7%99%82%e5%ad%a6%e5%a4%8f%e6%9c%9f%e3%82%bb%e3%83%9f%e3%83%8a%e3%83%bc/%e3%82%bb%e3%83%83%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%b3%e4%b8%80%e8%a6%a7#fourteenth

第35回 学生・研修医のための家庭医療学夏期セミナー

【3-D】チャプレン×家庭医 が送るACP〜聴診器では聴こえない心の声に耳を澄ませる〜

代表講師:石川輝(さいたま市民医療センター)、田中政任(狭山厚生病院)、関野和寛(ルーテル津田沼教会牧師)、他SPartメンバーがファシリテーターとして参加。

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皆様、台風が迫る中いかがお過ごしでしょうか。
我々がSPartがついに外の世界へ、その第一歩目の場として、夏季セミナーで発表を行なってきました!以下、抜粋です。


「自分のアイデンティティを5つ挙げて、そこから1つずつ消しましょう」というアイスブレイクからスタート。その上、最後に残したやつも消してくださいという、、、右のような気分になる方が続出、さっそく出鼻を挫かれたような気持ちに・・・


ラーメンも食べれなくなって発表者も途方に暮れています。このアイスブレイクは、実は人の最期に近い感覚になれる
そんなアイスブレイクでした。ここからACPの話へ移っていきます。


AD(アドバンス・ディレクティブ)=事前指示書が上手くいかず、その後に誕生したACP(アドバンス・ケア・プランニング)。定義においてもプロセスの過程であることが強調され、人生の最終段階における医療において、重要なファクターとなっています。言葉は少しずつ一般社会においても馴染みが出てきたところかなと思います(人生会議など)。


ACPが広まってきて有効性が報告されている一方、功罪もいくつか報告がされてきました。
聞く話題の内容やタイミング(サプライズクエッション)などが最近いくつか提唱されていますが、発表者のまとめとしても「ACPに正解はない」と言われ、僕らはまた路頭に・・・


ここからワークセッション、google jamboardを用いて症例の検討です。あるグループのKJ法を紹介します。
急に話さなくなった末期がんのAさん、どのグループも着眼点が素晴らしく様々な意見が飛び交いました。


ここから、チャプレンの登場です。「死にたい」という訴えに対して、皆さんはどのように答えていますか?
「答えを出す」ことだけでいいのか、「共に居る、寄り添う」まさにbeing。表面的なトークではなく、芯のところへ入っていくチャプレンに心を射抜かれていく私(たち)♡


8月生まれの皆さんへ、関野さんから”真のアカペラ”が披露されました。皆さんぜひ、アカペラの語源、ぜひ調べてみてください!配布予定のプレゼントは残念ながらお預けです。生まれた時に皆さんはなんて言われましたか?「生まれてきてくれてありがとう」「かわいい」そんな言葉をかけてもらったのではないでしょうか。一方で死んだ時は、「御愁傷様でした」「今のうちに会える方は…」なんて言葉が多いのではないでしょうか。本当にそんなことを聴きたいのか。チャプレンが使う6つの言葉、このような言葉の中で過ごせる最期、良きではありませんか。


写真に写っていない方も含めて20名以上の方の参加をいただきました。医学生、歯科学生、薬学生、医師、薬剤師など多くの分野からありがとうございました。SPartの外向け活動第1弾は無事終了!熱が冷めぬうちに第2弾もできればいいですね!

最後の質疑応答で良いディスカッションがあったので共有します(内容は一部抜粋)
Q. 死に接する機会の多い職業で自身が辛くなることがある。どう死を乗り越えているか?
A. よくあるのは慣れることで、そうなるのは理想ではない。与える側(giver)として死に面すると喪失感があって辛くなる。その時に大事なのは、giverであった場合はその分自分を甘やかすこと、ちゃんと現実に戻ることが大事で、スタバに行ってコーヒー飲むとか。バーンアウトを防ぐ意味でも重要。

→上手くまとめられていなかったらごめんなさい。個人的には、地震とか大きな事件の後に起こる自重しがちな日本の文化に似ていると思いました。自分は大地震の時でもいつも通りの番組が続く関東エリアの某7チャンネルを見るのが好きです。そこには現実があるからでしょうか、、、家庭医はバーンアウトしやすいという統計があるので、大事な考え方だと思います。

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最後まで読んでいただきありがとうございました。9月のSPart若手会もよろしくお願いします!

★次回予告★

☆SPart若手医師勉強会は埼玉県にゆかりのある専攻医、初期研修医を中心に家庭医療/総合診療、プライマリ・ケアに関わる勉強会を定期的に開催しています。
内容 ■専攻医&研修医の振り返り ■ベテラン&若手指導医のレクチャー ゆるーく、継続性のある会にしていきたいと思っていますので、ベテランの先生方、研修医の先生、学生さん、医療関係にかぎらず多職種の皆さんの参加をお待ちしています!
定例:毎月第1木曜日 20時~ オンラインにて
主な対象:専攻医、初期研修医、学生
★多職種の方々のご参加もお待ちしております!
お問合せ:SPart事務局までメールでお願いします。
(メールアドレス:saitamasgfam@gmail.com)

2023年8月3日木曜日

【開催報告】SPart若手会 2023.8.3 「緩和ケア」

 暑い日々が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。本日はプライマリ・ケアにおける専門性が強い分野でもある「緩和ケア」について、明医研ハーモニークリニックで家庭医療専門医として勤務されている渡邊仁先生へレクチャーをしていただきました。

 12名の方々(医学生、初期研修医、後期研修医、総合診療専門医、家庭医療指導医)に参加していただき、県外の方も多く参加していただきました。

★エントリー★

(家庭医療専攻医)20a. 緩和ケア

(総合診療専攻医)7. 多様な診療の場に対応する能力

★内容抜粋★

1. 在宅が始まる時の流れって実際どんな感じなのか。

自院でされている在宅相談の流れについて紹介。特に病院と異なる部分は、頓服予備薬(コンフォートセット)であり、いつでも検査や治療が行える中核病院とは違い、予め起きうるものについて想定し備えることが在宅では重要になってくる。そのためには正しく病状を理解し、本人・家族との十分な話し合いを設けることが重要であり、病院診療とのギャップを大きく感じるところであり、在宅への抵抗感や難しさを感じやすい部分である。

2. 包括的アセスメントについて

様々なスコアリングが存在するが、予後予測のスコアリングとしてPPIを抜粋します。PPIの特徴は検査データがスコアリングに入っていないことであり、どの医療現場でも活用できるスコアリングである。レクチャー後のディスカッションでも話題に挙がったが、必ずしもスコアリング通りになるわけではない。しかし、経験が浅い間はスコアをつけることで実際の状況との相違を確認し自身の経験へ繋げることの意義はあるのではないか、というリアルな声も挙がった(救急で用いるClinical prediction ruleとも共通点が多い話題かもしれません)。

3. 在宅での症状緩和のポイント

前のスライドとも共通するところだが、予測が非常に重要であることが強調された。ガンなど専門的な知識を学ぶことの重要性はもちろんのこと、薬などを取り扱う人が医療者だけではなく患者や家族に担っていただく部分が大きいため、確実で簡便かつ安全な方法を選ぶことの重要性が強調された。私自身もそれで苦い経験があり、気が引き締まる思いで聞いてました。

4. 痛みの評価

分類できないことも多いが、そんな場合でも仮説を立てて治療薬を選択することが重要

5. オピオイドについて











WHOのラダーが変わったこともありオピオイドの閾値も低くなった。オピオイドを導入したら終わり、では当然なく調整が必要でありそこがまた難しい。特に副作用出現時の対応であったり、スイッチングする際の根拠が重要で、時には攻める時も重要で副作用を許容する場面も出てくるため、頻回なモニタリングや情報共有を忘れないことも重要である。また、追加する薬には「この薬は今の辛さを緩和する薬です」とプラセボの効果を持たせるように話を行い不安に対してアプローチすること、という渡邊先生のワンポイントアドバイスも頂いた。

6. 神経障害性疼痛について

がんによる神経障害性疼痛の特徴として、侵害需要性疼痛が混在することが多いことが特徴である。それゆえ、がん患者ではオピオイドを十分に増量した上で鎮痛補助薬を追加する!逆に非がん患者ではオピオイドの副作用が出やすいので、慎重に行う。

7. 呼吸困難について

呼吸困難は多くの癌患者や在宅現場において遭遇するものであり、患者本人や家族だけではなく医療従事者にとってもQOL低下やつらさに直結する。様々な側面を持つ呼吸困難に対して、我々は熟知していなくてはいけない。

8. 呼吸困難に対する対応

呼吸困難においても原因精査がまず第1にあり、同時に低酸素血症の有無を確認する。がん患者においてはモルヒネの有効性が高く、ベンゾジアゼピン投与単独ではなく併用を前提に行うのが望ましいとされる。現在は非がん患者に対しても使える薬剤が出てきており、麻薬を使い方を熟知することはプライマリ・ケアにとって重要な要素と言えるだろう。

★まとめ★


★次回予告★
9/7(木)20時〜 SPart若手会
登壇者:奏診療所 今永光彦先生
テーマ:「家族志向のケア」

今年度のSPart代表を務めている今永先生にレクチャーを依頼しました。上半期ラストのSPart若手会、よろしくお願いします!

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☆SPart若手医師勉強会は埼玉県にゆかりのある専攻医、初期研修医を中心に家庭医療/総合診療、プライマリ・ケアに関わる勉強会を定期的に開催しています。
内容 ■専攻医&研修医の振り返り ■ベテラン&若手指導医のレクチャー ゆるーく、継続性のある会にしていきたいと思っていますので、ベテランの先生方、研修医の先生、学生さん、医療関係にかぎらず多職種の皆さんの参加をお待ちしています!
定例:毎月第1木曜日 20時~ オンラインにて
主な対象:専攻医、初期研修医、学生
★多職種の方々のご参加もお待ちしております!
お問合せ:SPart事務局までメールでお願いします。
(メールアドレス:saitamasgfam@gmail.com