2023年6月2日金曜日

【開催報告】2023.6.2 石川輝先生「振り返りのススメ」

すっかり梅雨空になりました。5月は学会もありどっと疲れも来る頃でしょう。本日は「振り返り」をテーマに、
さいたま市民医療センター所属、医師9年目で家庭医療専門医の石川輝先生に講義をしていただきました。
参加者は、学生3名、研修医2名、専攻医7名、専門医・指導医7名の合計19名の方々に参加いただきました。
県外含めて多くの方々に来ていただき本当にありがとうございます。以下、抜粋です。

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「振り返りやってますか?」との問いかけに一同沈黙あり。そんな我々に、どんな症例で振り返れば良いのか、のヒントをもらいました。さすが、石川・ゴッドハンド・輝です!

Reflection in actionで終わってないですか?とても大事な振り返りではありますが、そこからon action → for actionと繋げていくことで、いわゆる”パール”が生まれるのだと。ご公明な先生方がパールをいくつも生み出していくのは、reflectionの質が高い証拠なんだと感じました。


振り返りの手法として、SEA(Significant Event Analysis)を紹介してもらいました。
感情に焦点を持ってきた振り返りは新鮮だ、という声も上がりました。

某GIMカンファレンスでもNo blame culture(批判しない)がルールとして掲げられていますね。on actionからfor actionまで網羅するSEA、ぜひやってみませんか?


なぜ振り返りが必要か?それは、省察的実践家(reflective practitioner)[⇔技術的熟練者(technical expert)]になるためである。経験を振り返って成長していく人がプロフェッショナルであり、そのためには振り返りは必須です。だんだんやりたくなってきましたか?


知識には内容・適用・適応の側面があり、家庭医療学は適用・適応の重み付けが強いのが特徴です。知識=内容という誤解が多く、どうしても適用や適応の部分で苦労する経験が自分にもありました。専攻医になってからの1番の成長や変化はここだと思います。AIが発達していく現代において、そこを強みにする家庭医は価値が高いなと個人的に思えた瞬間でした。

ここからは振り返りの実践方法について解説がありました。SPIKESのSet upと同様に雰囲気づくりがとても大事だと感じます。そして必ずと言って良いほど我々に立ちはだかるものは、時間です。困り果てた私たちのもとに、あの石川・ゴッドハンド・輝が手を差し伸べました。

思い込みと時間の制限が個人的には印象に残りました。カチカチすると人間行動しなくなりますよね。あとは業務の時間をそれにするってのはとても実践的だと思いました。外圧をかけるってのは今の自分にとって最も大事な要素です(皆様、いつも外圧をかけていただきありがとうございます。この場を借りて厚く御礼申し上げます)。

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次回予告 7月6日(木)20時〜 密山要用先生 「コミュニティドクター
詳細は、埼玉協同病院・川口診療所 総合診療・家庭医療専攻医 瀧井未来先生より、熱意のこもった魅力的な告知があると思いますので、乞うご期待!
最後まで読んでいただきありがとうございました。今後のSPartへの参加お待ちしています!

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☆SPart若手医師勉強会は埼玉県にゆかりのある専攻医、初期研修医を中心に家庭医療/総合診療、プライマリ・ケアに関わる勉強会を定期的に開催しています。
内容 ■専攻医&研修医の振り返り ■ベテラン&若手指導医のレクチャー ゆるーく、継続性のある会にしていきたいと思っていますので、ベテランの先生方、研修医の先生、学生さん、医療関係にかぎらず多職種の皆さんの参加をお待ちしています!
定例:毎月第1木曜日 20時~ オンラインにて
主な対象:専攻医、初期研修医、学生
★多職種の方々のご参加もお待ちしております!
お問合せ:SPart事務局までメールでお願いします。
(メールアドレス:saitamasgfam@gmail.com

【文責】
 さいたま市民医療センター・公立浜坂病院 総合診療・家庭医療専攻医 豊口将