2023年8月13日日曜日

【外部活動報告】第35回 学生・研修医のための家庭医療学夏期セミナー

http://www.jpca-srs.umin.ne.jp/wp/kasemi/%e7%ac%ac35%e5%9b%9e%e5%ad%a6%e7%94%9f%e7%a0%94%e4%bf%ae%e5%8c%bb%e3%81%ae%e3%81%9f%e3%82%81%e3%81%ae%e5%ae%b6%e5%ba%ad%e5%8c%bb%e7%99%82%e5%ad%a6%e5%a4%8f%e6%9c%9f%e3%82%bb%e3%83%9f%e3%83%8a%e3%83%bc/%e3%82%bb%e3%83%83%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%b3%e4%b8%80%e8%a6%a7#fourteenth

第35回 学生・研修医のための家庭医療学夏期セミナー

【3-D】チャプレン×家庭医 が送るACP〜聴診器では聴こえない心の声に耳を澄ませる〜

代表講師:石川輝(さいたま市民医療センター)、田中政任(狭山厚生病院)、関野和寛(ルーテル津田沼教会牧師)、他SPartメンバーがファシリテーターとして参加。

---------------------------------------------------------------------------------------


皆様、台風が迫る中いかがお過ごしでしょうか。
我々がSPartがついに外の世界へ、その第一歩目の場として、夏季セミナーで発表を行なってきました!以下、抜粋です。


「自分のアイデンティティを5つ挙げて、そこから1つずつ消しましょう」というアイスブレイクからスタート。その上、最後に残したやつも消してくださいという、、、右のような気分になる方が続出、さっそく出鼻を挫かれたような気持ちに・・・


ラーメンも食べれなくなって発表者も途方に暮れています。このアイスブレイクは、実は人の最期に近い感覚になれる
そんなアイスブレイクでした。ここからACPの話へ移っていきます。


AD(アドバンス・ディレクティブ)=事前指示書が上手くいかず、その後に誕生したACP(アドバンス・ケア・プランニング)。定義においてもプロセスの過程であることが強調され、人生の最終段階における医療において、重要なファクターとなっています。言葉は少しずつ一般社会においても馴染みが出てきたところかなと思います(人生会議など)。


ACPが広まってきて有効性が報告されている一方、功罪もいくつか報告がされてきました。
聞く話題の内容やタイミング(サプライズクエッション)などが最近いくつか提唱されていますが、発表者のまとめとしても「ACPに正解はない」と言われ、僕らはまた路頭に・・・


ここからワークセッション、google jamboardを用いて症例の検討です。あるグループのKJ法を紹介します。
急に話さなくなった末期がんのAさん、どのグループも着眼点が素晴らしく様々な意見が飛び交いました。


ここから、チャプレンの登場です。「死にたい」という訴えに対して、皆さんはどのように答えていますか?
「答えを出す」ことだけでいいのか、「共に居る、寄り添う」まさにbeing。表面的なトークではなく、芯のところへ入っていくチャプレンに心を射抜かれていく私(たち)♡


8月生まれの皆さんへ、関野さんから”真のアカペラ”が披露されました。皆さんぜひ、アカペラの語源、ぜひ調べてみてください!配布予定のプレゼントは残念ながらお預けです。生まれた時に皆さんはなんて言われましたか?「生まれてきてくれてありがとう」「かわいい」そんな言葉をかけてもらったのではないでしょうか。一方で死んだ時は、「御愁傷様でした」「今のうちに会える方は…」なんて言葉が多いのではないでしょうか。本当にそんなことを聴きたいのか。チャプレンが使う6つの言葉、このような言葉の中で過ごせる最期、良きではありませんか。


写真に写っていない方も含めて20名以上の方の参加をいただきました。医学生、歯科学生、薬学生、医師、薬剤師など多くの分野からありがとうございました。SPartの外向け活動第1弾は無事終了!熱が冷めぬうちに第2弾もできればいいですね!

最後の質疑応答で良いディスカッションがあったので共有します(内容は一部抜粋)
Q. 死に接する機会の多い職業で自身が辛くなることがある。どう死を乗り越えているか?
A. よくあるのは慣れることで、そうなるのは理想ではない。与える側(giver)として死に面すると喪失感があって辛くなる。その時に大事なのは、giverであった場合はその分自分を甘やかすこと、ちゃんと現実に戻ることが大事で、スタバに行ってコーヒー飲むとか。バーンアウトを防ぐ意味でも重要。

→上手くまとめられていなかったらごめんなさい。個人的には、地震とか大きな事件の後に起こる自重しがちな日本の文化に似ていると思いました。自分は大地震の時でもいつも通りの番組が続く関東エリアの某7チャンネルを見るのが好きです。そこには現実があるからでしょうか、、、家庭医はバーンアウトしやすいという統計があるので、大事な考え方だと思います。

---------------------------------------------------------------------------------------
最後まで読んでいただきありがとうございました。9月のSPart若手会もよろしくお願いします!

★次回予告★

☆SPart若手医師勉強会は埼玉県にゆかりのある専攻医、初期研修医を中心に家庭医療/総合診療、プライマリ・ケアに関わる勉強会を定期的に開催しています。
内容 ■専攻医&研修医の振り返り ■ベテラン&若手指導医のレクチャー ゆるーく、継続性のある会にしていきたいと思っていますので、ベテランの先生方、研修医の先生、学生さん、医療関係にかぎらず多職種の皆さんの参加をお待ちしています!
定例:毎月第1木曜日 20時~ オンラインにて
主な対象:専攻医、初期研修医、学生
★多職種の方々のご参加もお待ちしております!
お問合せ:SPart事務局までメールでお願いします。
(メールアドレス:saitamasgfam@gmail.com)