2021年8月11日水曜日

【開催報告】SPart若手勉強会「複雑困難事例のケア」2021.8.5

今回の参加人数は15名で指導医1名 専攻医9名(うち専門医試験終了3名) 研修医3名 学生2名でした。 

振り返り 


事例提供者:専攻医1年目
事例:誤嚥性肺炎を繰り返すようになった、40代の脳性麻痺の事例をご紹介いただきました。出生時から精神発達遅滞があり、どのように方針決定するのか、親の立場、本人の立場に立ちながら様々な視点から検討しました!


事例提供者:専攻医1年目
事例:30代女性 摂食障害、過食症の入院事例。過去に入院歴があり、今回も過食、嘔吐を繰り返し腹部膨満感に耐えられず入院。BMIは11で電解質異常、仙骨部に褥瘡あり、かなりヘビーな症例。専攻医やスタッフが患者、家族に陰性感情を抱きやすい状況でかなり苦労した症例だったと思います。 摂食障害の患者さんに対する医学的な対応だけでなく、精神面でどのような対応ができたか。本人、家族の病気に対する認識がどうだったのかなどなど振り返ることができました。

以下専攻医の先生のコメントです!
すごーくモヤモヤしてた症例ではあったんですが、振り返る機会を失って埋もれてしまっていた症例でした。今更かなとか、ただの愚痴になりそうだな、と思っていたのですが…
先生方に「良く頑張ったと思う」とか「ポートフォリオになるのでは」とか、資料も頂いたりしてとても勉強になりました。特に自分の無力感とか陰性感情が生じた症例だったこともあり、自分の心の整理になったのと「こういうのがポートフォリオになるのか」という気づきも得られました!
→嬉しいコメントです!他施設の指導医や先輩、同級生から色々な視点で振り返りをしてもらえる機会はそうありませんのでこれからも活用してもらえると良いですね^^

レクチャー 

テーマ「複雑困難事例のケア」 講師:村田信也先生(さいたま市民医療センター) 
「複雑困難事例のケア」の基本を症例を通してレクチャーしていただきました。 

図にもあるように、ひとくくりに困難事例と言っても
①患者②医療者③環境の3つの要因がそれぞれ関わっているんですね!陰性感情が芽生えた時やなんかうまくいかない・・・という時は何が困難たらしめているのかを振り返ることで突破口が見出せそうです。 


かなりインパクトのある症例をドラゴンクエスト風に解説していただきました笑
実際自分が担当したらどこから手をつければいいんだろうと誰もが悩む症例ですね・・・まさにchaotic!多職種と協働しながら問題を整理して、諦めず良い着地点を見つけていく姿勢に感動しました!

今年度SPartの若手勉強会は毎月第1木曜日の20時00分から 

内容 ■専攻医&研修医の振り返り ■ベテラン&若手指導医のレクチャー ゆるーく、継続性のある会にしていきたいと思っていますので、ぜひ埼玉にゆかりのあるベテランの先生方、研修医の先生、学生さんの参加をお待ちしています!

次回開催は9月2日(木)20:00〜  
レクチャーテーマ「多疾患併存」 乞うご期待!